塗料の原色の性質を表現する言葉に、透明性と隠蔽性というものがあります。 このうち透明性とは、一般的に使われている意味通り、【より透きとおった性質】ということです。 この透明性が高い原色は、メタリックやパールなどと調合しても、それらの粒子を消しつぶしてしまうことが少なく、より鮮明な色をつくることができます。
これとは逆に隠蔽性とは【より覆い隠す性質】のことです。 この隠蔽性が高い原色は、単独で用いた場合にも、下地などが透けることがなく、きれいな発色で仕上げることができます。
しかし、この相反する二つの性質の色を、両方とも利用して行う塗装法(2コートソリッド)というものもあります。 透明感があって鮮やかな原色を、『ソリッドカラー』として塗装するために、あらかじめ下地の上に、(色調・濃淡が近くて隠蔽性の高い)別のソリッドカラーを塗装しておく、という方法です。