この『肌伸び』の性質に優れた塗料は、乾燥(硬化)後の表面がより滑らかになるということから、表面の光沢性も高く、仕上がり感も良くなるという傾向があります。 当店で取り扱っているマルチトップハイクリヤーは、肌伸び性に優れたトップコートクリヤーで、外資系高級クリヤーに匹敵する、しっとりとした肉もち感のある仕上りを形成する、高品位上塗り用クリヤーです。 肌伸び性に優れた塗料において注意すべき点は、肌伸び性が良いということは、乾燥(完全硬化)が遅いということにつながりますので、厚塗りしすぎたり、充分な塗装間隔を取らなかったり、エアブローが不足すると、タレやすくなるというデメリットがあります。
以上のように、『肌伸び性』と『芯締まり性』は、塗料の性質としてほぼ逆の性質をさしています。 より高い仕上りを求める場合は、肌伸び性に優れた塗料の方が適していますが、乾燥途中にホコリが付着してしまったり、垂らしてしまっては、せっかくの仕上りが台無しになってしまいます。 また、コンパウンド研磨のタイミングを誤ると、取り返しのつかない深い傷を塗膜につけてしまうこともあります。 芯締まりタイプを、すこし乾燥が遅い条件(遅乾型硬化剤と標準型シンナーの組み合わせなど)で使用してみる、という方法もベターな選択肢です。 どちらのタイプの塗料を選択されるかは、お客様の塗装環境や条件によって異なってまいりますので、どちらのタイプかで迷われた場合は、当店へお気軽にご相談ください。