■他機種との比較・適正■
「ベースコート用」という専用設計ということから、同様に上塗クリヤーを塗装して仕上げるカラーの専用機種として設定されている、同じアネスト岩田製の「メタリック・パール専用」の「美粧・金」が比較対象になるかと思います。
機種 |
ノズル口径 mm |
エア使用量 L/min |
塗料噴出量 mL/min |
パターン幅 mm |
推奨塗料 |
W-101-138BG 極み・ベース用 |
φ1.3 |
230 |
160 |
225 |
1液型ハイソリッド ベースコート |
W-101-134BPG 美粧・金 |
φ1.3 |
160 |
140 |
250 |
従来型(10:1) メタリック・パール |
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※)各機種の吐出量調節ツマミの設定は、適正・常用として推奨されている回転数(2〜2.5回転)です。
この2機種は、ノズル口径は同じにもかかわらず、かなりスペックが異なっています。
これは、それぞれの機種が目的としている塗装が全く異なるためです。
「美粧・金」は、メタリック・パール粒子が、吹付け時に動き回って塗装ムラにならない様に、できるだけ「薄く・均一に」塗装することを主目的としている機種です。
従来主流だった、2液型ウレタン塗料のメタリック・パールカラー(従来型2K塗装)では、最も重要なポイントです。
これに対して、「極み・ベース用」は適度な膜厚のウェットコートを主目的にしています。
近年、環境への配慮という観点から、有機溶剤の放出量が少ない(シンナー希釈量が少ない)ハイソリッドタイプのベースコート塗料というものが注力されるようになってきています。
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しかし、シンナー希釈量が少なく・吹付け固形分が高い(ハイソリッド)タイプの塗料を、効率よく微粒化させて吹付けるためには、スプレーガンにも一定の適性が求められます。
「極み・ベース用」は、エア量を多く使用することで、噴出量を低下させることなく、ハイソリッド塗料を効率よく微粒化させ、パターン幅全体に一様に吹付けることを可能としています。
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つまり、ハイソリッドタイプの1液型ベースコート塗料を、その特性を活かした状態で使用するためには、「極み・ベース用」が最適ということになります。
もちろん、従来型の2液型メタリック・パールカラーや、通常のシンナー希釈量の1液型ベースコート塗料も使用できますが、それらについては「美粧・金」の方がより適しているといえます。
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